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会社の福利厚生で就活生や求職者が比較すべきポイントとは?

経営課題事例

2024-02-13

「会社の福利厚生」をテーマに、就活生や求職者がどういう視点を持ち、会社の福利厚生を比較しているかの比較ポイントについて解説します。

目次

就活生や求職者がどのような視点で会社の福利厚生を比較しているか、ご存知でしょうか。

福利厚生には、どの会社でも提供している福利厚生(法定福利厚生)と、会社ごとに異なる福利厚生(法定外福利厚生)がありますが、それらを比較するポイントをご紹介します。

「社員になるかもしれない方がどのような視点で会社の福利厚生を見比べるのか」を把握できるよう、人事担当や経営者の方向けに解説します。

1.会社の福利厚生を比較するポイント

福利厚生を比較するポイントを知る前に押さえておくべきなのは「福利厚生制度は、社員のニーズに沿って、社員が利用しやすいようにすべきもの」という点です。

なお、統計から抽出した社員に人気のある福利厚生のジャンルは次のとおりです。

  • 健康管理、メンタルヘルスケア
  • 休暇制度・余暇支援制度
  • 手当や一時金、費用補助による家計の負担軽減
  • 仕事と生活の両立支援

参照して再構成:令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-(本文)全体版 図表1-3-35|厚生労働省

つまり、上に挙げた社員に人気のある福利厚生ジャンルをそれぞれ網羅するような制度設計をした上で、福利厚生制度の利用実績を公開している会社であれば、一般的に福利厚生が手厚いと考えられます。

以上を踏まえて、福利厚生を比較するポイントをまとめると次のとおりです。

心身の健康サポートの主な比較ポイント

対象項目

比較ポイント

人間ドック

  • 人間ドックの受診奨励をしているか?
  • 人間ドックの受診の頻度は?(例:5年、10年)
  • 人間ドックの費用補助があるか?(補助率や補助金額)

病気休暇・
病気休職制度

  • 病気休暇・病気休職制度はあるか?(利用実績・利用条件)
  • 復職時に活用できそうな働き方に関する福利厚生はあるか?(例:テレワークやフレックスタイム勤務制度)

運動奨励

  • 社員の運動習慣をサポートする費用補助があるか?(例:スポーツクラブやジムの優待、運動器具の購入費用補助や現物の提供)
  • 社員の運動を奨励する仕組みがあるか?(例:運動奨励イベントやオンラインセミナー)

ランチ

  • ランチをサポートする福利厚生制度があるか?(例:社食、カフェ、外部レストランとの提携、置き型弁当による費用補助)

休暇制度や余暇支援の主な比較ポイント

対象項目

比較ポイント

有給休暇

  • 年次有給休暇以外の法定休暇は有給休暇か?(付与日数や利用実績、利用条件)
  • 法定休暇以外の特別休暇がある場合、有給休暇か?
  • 付与されたものの、取得しなかった有給休暇の取扱いはどうなるか?(例:消滅または繰越、繰り越せる日数)

特別休暇

  • 特別休暇はあるか?(特別休暇の種類や利用条件)

余暇支援

  • 社員の余暇を充実させる福利厚生制度があるか?(例:保養所や宿泊施設の提供、レジャー施設などの優待)
  • 社員の余暇を奨励する仕組みがあるか?(例:ワーケーション制度やブレジャー制度)

手当や一時金の主な比較ポイント

対象項目

比較ポイント

手当

  • 法定以外の手当があるか?(手当の種類・支給条件)
  • 手当を含む福利厚生制度は時勢を反映した内容か?

一時金

  • 慶弔見舞金制度はあるか?(見舞金の種類・対象範囲・支給条件)
  • 退職金制度はあるか?(退職金制度の種類・支給条件)
  • 報奨金制度はあるか?(対象となる資格・支給金額)

仕事と生活の両立支援の福利厚生の主な比較ポイント

対象項目

比較ポイント

働き方の選択肢

  • テレワーク制度や在宅勤務制度があるか?
  • フレックスタイム勤務制度や短時間勤務制度があるか?
  • フリーアドレス制度で、職場の座席は自由か?

その他の生活サポート

  • 財形貯蓄できるか?
  • 持株制度やストックオプション制度があるか?
  • 住宅ローンのサポートがあるか?
  • 特定条件下の生活サポートの費用補助制度があるか?(不妊治療支援制など)
  • キャリアアップ奨励制度があるか?(セミナー受講費用補助、留学制度など)
  • 趣味のサークル、クラブ、部活動の奨励と費用補助があるか?

1.心身の健康サポート体制を見る

会社には、社員が安全かつ心身ともに健康に働けるようサポートする法的義務があるため、どの会社にも心身の健康サポート体制があります。
参照:労働安全衛生法第三条(事業者等の責務)|e-Gov

まず、健康をサポートする法定福利厚生としては「定期健康診断」と「ストレスチェック」が代表的です。

年に一回、健康診断とストレスチェックを行い、年ごとに比較できるようにしておくと、病気などの健康状態が悪化する予兆を把握しやすくなります。

ただし、健康診断で定められた法定診断項目は最低限であり、すべての病気を見つけられるものではありません。

そのため、福利厚生が手厚い会社では、法定外福利厚生として、人間ドックの受診奨励と費用補助を行う傾向があります。

なお、福利厚生の健康診断について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の健康診断とは?種類や対象社員、経費の計上方法を解説

その他にも、会社には「社員が働けなくなった場合」に対応する社会保険の加入が法的に義務付けられています。

【会社と社員で費用負担する社会保険】

  • 病気や怪我で働けなくなった場合の生活保障(健康保険)
  • 加齢で介護が必要になった場合の生活保障(介護保険)
  • 老後または遺族のの生活保障(厚生年金保険)
  • 失業時及び教育訓練時の生活保障(雇用保険)

【会社だけで費用負担する社会保険】

  • 業務上の病気や怪我、死亡などで働けなくなった場合の損害補償(労災保険)
  • 社員が育児に際して休業する場合に手当を支給、その他公的な育児支援(子ども・子育て拠出金)
  • 障がいを持つ社員がいる場合の職場環境の整備や特別支援(障害者雇用納付金)

法定福利厚生としての保険は、様々な「社員が働けなくなったとき」を想定しており、条件を満たしたときに社員本人やその家族に対して生活保障や損害補償が行われるため、これらも社員に必要以上に将来を不安にさせないようにできる点で、一種の健康サポートと言えます。

しかし、社会保険では「何らかの事情で働けない」社員はサポートできても、「治療しながら働きたい」社員へのサポートはあまり行えません。

そのため、法定外福利厚生として「病気休暇制度」や「病気休職制度」など、病気や怪我の際に気兼ねなく休める休暇・休職制度には社員のニーズがあります。

あわせて不調時に在宅勤務が行えるよう「テレワーク制度」や、勤務時間を社員が任意に指定できる「フレックスタイム勤務制度」など、治療と仕事の両立できるようなサポートもあると、より手厚いと考えられます。

また、社員の健康サポートには、社員の日々の運動不足を解消し、健康状態を悪化させない「予防」の観点も必要です。

スポーツクラブやジムの優待のような運動奨励の費用補助だけでなく、運動奨励イベントの開催や運動を指導するオンラインセミナープログラムの提供なども、運動不足解消の福利厚生として有効です。

福利厚生における運動について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生で社員の運動不足解消をサポートするには?取組事例を解説

食事手当などのランチの福利厚生制度も、一種の健康サポートと言えるでしょう。

事業規模の大きい会社では、福利厚生として社員食堂やカフェを運営するケースが見られますが、事業規模が小さくとも、社食として外部のレストランを指定して費用補助するケースや、置き型のコンビニや弁当を職場に配送して社食を実現している等のケースが見られます。

福利厚生のランチサポートについて知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生でランチをサポートするなら?食事支給と費用補助を解説

2.休暇制度や余暇支援制度を見る

法律で提供義務が定められた「法定休暇」を除き、休暇の名称や利用条件は会社ごとに違います。

代表的な法定休暇は、会社を休んだ日に働いたものとみなして給与が発生する「年次有給休暇(有休)」です。
参照:労働基準法(労基法)第三十九条(年次有給休暇)

年次有給休暇は、勤務実績にあわせた日数を一年ごとに付与する仕組みで、例えば、雇入れの日から起算して6カ月勤続かつ全労働日の8割以上出勤していれば、6カ月経過時に10日分の年次有給休暇が付与されます。
参照:労働基準行政全般に関するQ&A > 年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。|厚生労働省

なお、「年次有給休暇」は、法令で働く時間や勤続年数などの基準が定められていますが、会社によっては「年次有給休暇の上乗せ」を行うことがあります。これは法定休暇であっても、会社の判断で休暇は「特別休暇」に当ります。

他にも法定休暇はありますが、会社によって取扱いが異なり、給与の支払われない「無給休暇(無休)」であるケースもあります。

なお、法定福利厚生での休業は、次のとおりです。

ちなみに、「休暇」と「休業」の違いとして「休暇」は1日単位、「休業」が週や月単位の「期間」で取得するという点は押さえておきましょう。

会社独自に社員に付与する休暇は「特別休暇」です。

主な特別休暇は次のとおりです。

  • 病気休暇
  • 慶弔休暇(忌引休暇、結婚休暇など)
  • 季節性の休暇(夏期休暇、冬期休暇など)
  • リフレッシュ特別休暇(長期勤続休暇)
  • ボランティア休暇
  • 裁判員休暇
  • 誕生日休暇
  • アニバーサリー休暇

一年間に付与された休暇を利用しない場合に消えるのか繰越されるのか、繰越可能な日数や条件など、会社によって様々です。

休暇の取得方法としては1日の休暇が一般的ですが、半日だけの休暇(半休)、時間単位での休暇を許可する会社も、中にはあります。
参照:年次有給休暇を時間単位で取得することが可能と言うことですが、どうすればよいのでしょうか。|厚生労働省

なお、福利厚生における休暇について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の休暇とは?種類から週休3日制まで基礎知識を解説

また、社員に休暇を付与するだけでなく、休暇をより楽しめるような余暇支援も大切です。

余暇支援の定番とも言える「保養所や宿泊施設の提供」や「レジャー施設などの優待」だけでなく、出張先で休暇を取得し、仕事とレジャーを組み合わせられる「ブレジャー制度」や、休暇先で働く「ワーケーション制度」も注目されています。

なお、福利厚生のブレジャー制度やワーケーション制度について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生のレジャーの位置付けはブレジャー制度で変わる?

3.手当や一時金の取扱いを見る

給与(基本給)以外に支給される「手当」や、慶弔見舞金など条件に当てはまった際に支給される「一時金」の制度設計には、社風が色濃く反映される傾向があります。

例えば、住宅手当を「会社の近くに住むこと」を条件に出す会社の場合、会社側は災害で公共機関が動かないなどのケースでも、業務が滞らないようにしたい慎重な姿勢が読み取れます。

一方、住宅手当とは別に、借上げの寮や社宅を用意して家賃分を給与から引去る仕組みを持つ会社の場合、税金がかからない分、手取りが増えるため、給与水準が低い傾向のある入社直後の単身者をより効率的にサポートできます。

なお、福利厚生における家賃補助について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の家賃補助の費用相場や支給する対象と条件を解説

どの会社も、条件を満たした社員に対して支払う法的義務のある手当は次のとおりです。

  • 時間外手当・残業手当
  • 深夜労働手当
  • 休日出勤手当

通常の勤務日時以外で働いた賃金が割増で支払われるよう、労働基準法(労基法)の第三十七条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)にて定められています。

会社ごとに支給条件が異なる主な手当は次のとおりです。会社によって名称や支給条件は異なります。

  • 住宅手当
  • 家族手当(扶養手当)
  • 通勤手当
  • 食事手当
  • 育休手当
  • 役職手当
  • 在宅勤務手当(テレワーク手当)
  • 出張手当
  • 資格手当
  • 研修手当

手当については「時勢に合っているか」も見るべきポイントです。

例えば、全社的なリモートワークを前提に「通勤手当」をなくして「在宅勤務手当」に振替える会社もあります。その場合は職場に社員が来る必要がある場合、都度、交通費を申請させて支給する仕組みを採用しています。

福利厚生における主な一時金は次のとおりです。

  • 慶弔見舞金(結婚祝い金、出産祝い金、傷病見舞金、災害見舞金、死亡弔慰金など)
  • 退職金(退職一時金制度、確定給付企業年金制度、企業型確定拠出年金制度[企業型DC]など)
  • 資格取得時の報奨金制度

慶弔見舞金や退職金などの特定の条件下の一時金支給は税法上の優遇措置があり、会社としても節税効果のある制度であるため、どの会社も積極的に取り入れている傾向があります。

「福利厚生は社会通念上相当である金額でなければ費用として認められない」という制約上、支給金額が会社ごとに大きく相場から変わることはありませんが、会社によって対象範囲や支給条件の違いはあります。

なお、福利厚生における慶弔見舞金について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の見舞金とは?慶弔災害の種類と相場と制度導入する方法

4.仕事と生活の両立支援の福利厚生を見る

働き方改革という時勢もあり、福利厚生のよい会社では、仕事と生活の両立支援として社員に働き方の選択肢を与えています。

会社の福利厚生に大きく影響を与える「働き方改革」について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
働き方改革を推進する福利厚生とは?取組事例やポイントを解説

働き方の選択肢を広げる主な福利厚生は次のとおりです。

  • テレワーク制度や在宅勤務制度
  • フレックスタイム勤務制度や短時間勤務制度
  • フリーアドレス制度

テレワーク制度や在宅勤務制度について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
リモートワークを福利厚生に導入する方法と在宅勤務支援策を解説

なお、一般的に、会社の福利厚生は、職務内容や勤務条件の差で待遇に差をつけて設計される傾向があります。

例えば、通常のフルタイム勤務の社員と比べ、短時間勤務やテレワーク固定勤務の社員は受けられる福利厚生に差があるケースが考えられます。

職責など合理的な理由のある待遇差は問題ありませんが、正規・非正規や働き方などの社員の属性だけで決まる不合理な待遇差は是正対象となるため、働き方の選択肢を検討する際は、福利厚生制度全体を見直す必要があるでしょう。

なお、社員の種類と福利厚生の待遇差について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
社員の種類で福利厚生が違うとどうなる?待遇差の見直し方法を解説

その他、社員の生活が豊かにするよう支援する福利厚生は次のとおりです。

  • 財形貯蓄
  • 持株制度やストックオプション制度
  • 住宅ローンのサポート(相談窓口の提供など)
  • 特定条件の生活サポートの費用補助制度(不妊治療支援など)
  • キャリアアップ奨励制度(セミナー受講費用補助、留学制度など)
  • 趣味のサークル、クラブ、部活動の奨励と費用補助

なお、財形貯蓄について知りたい方は次のコンテンツで詳しく解説しています。
財形貯蓄とは?企業や従業員のメリットとデメリットを解説

2.就活生や求職者は会社の福利厚生をどう調べる?

就活生や求職者が、会社の福利厚生をどう調べているかについても押さえておきましょう。

会社の福利厚生の調べ方は次のとおりです。

  • 「職場情報」を見る
  • 会社が発信する公式の採用情報で確認する
  • 就職・転職の口コミサイトを見る
  • 会社の採用担当やOB・OGに聞く

前提として福利厚生は社員に対して開示するものであるため、求人の際に提示される情報は「あくまで目安」として扱われ、勤務の実態と乖離があっても、労働基準法の違反にはなりません。
参照:求人誌を見て就職しましたが、求人誌に書いてあった給料や勤務時間などの条件と実際の条件が違っていました。これは労働基準法違反ではないのですか。|厚生労働省

福利厚生は労働契約の締結時に提示する義務があるもので、就職活動・求職活動中に細かい部分が提示することは義務付けられていませんが、各種法令が推奨するとおり、社員になるかもしれない人に対しては親身に福利厚生に関する質疑応答を行った方がよいでしょう。
参照:採用時に労働条件を明示しなければならないと聞きました。具体的には何を明示すればよいのでしょうか。|厚生労働省

参照:青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)|e-Gov
青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)について|厚生労働省

1.「職場情報」を見る

「職場情報」という就活生や求職者向けに公開するよう、法的に推奨される会社のプロフィール項目があります。

厚生労働省が運営するサイトで、対象の会社の職場情報を調べます。
参照:職場情報総合サイト しょくばらぼ|厚生労働省

職場情報:企業における雇用管理に関する状況

概要

備考(読み取れる情報など)

前年度の月平均所定外労働時間の実績

残業が多いかどうかの目安になる。

前年度の有給休暇の平均取得日数

法定の休暇を取得しやすい社風かどうかの目安になる。特別休暇などの取得実績も併記し、優良さをアピールするところもある。

前年度の育児休業取得対象者数・取得者数(男女別)

育休を取得しやすい社風かどうかの目安になる。

役員に占める女性の割合及び管理的地位にある者に占める女性の割合

女性が活躍しやすい会社かどうかの目安になる。

職場情報:職業能力の開発・向上に関する状況

概要

備考(読み取れる情報など)

研修の有無及び内容

会社としての人材育成する体制が整っているかどうかの目安になる。

自己啓発支援の有無及び内容(教育訓練休暇制度・教育訓練短時間勤務制度がある場合はその情報を含む)

キャリアアップを奨励する社風かどうかの目安になる。

メンター制度の有無

若手社員を助言・サポートする体制が整っているかどうかの目安になる。

キャリアコンサルティング制度の有無及び内容(セルフ・キャリアドック[定期的にキャリアコンサルティング:機会を設定する仕組み]がある場合はその情報を含む)

長期的なキャリアアップを支援する体制があるかどうかの目安になる。

社内検定等の制度の有無及び内容

会社としての人材育成する体制が整っているかどうかの目安になる。

2.会社が発信する公式の採用情報で確認する

会社がホームページやSNSで発信する公式の採用情報でも、福利厚生に関する情報を得られます。

「青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)|e-Gov」に基づき、どの会社も、就活生や求職者に対し、幅広く職場情報の提供の努力義務があり、会社の採用情報にできるだけ役立つ情報を載せているためです。

3.就職・転職の口コミサイトを見る

会社のホームページとは別に、就職・転職の口コミサイトを見るケースもあります。

ただし、元社員など有志の口コミ情報がメインであるため、会社側でコントロールできるものではありませんが、どんな評判が立っているかは見ておき、就活生や求職者の質疑応答の参考にした方がよいでしょう。

4.会社の採用担当やOB・OGに聞く

就活生や求職者が調べてもわからないことがあった場合、説明会やイベント、セミナーなどで会社の採用担当に質問するでしょう。

メールや問合せフォームなどから問合せがある可能性もありますが、どちらにせよ、質問があった箇所については公開している職場情報に追記し、わかりやすくした方がよいでしょう。

現場視点での福利厚生を知るために、同じ大学のOBやOGなどの縁を辿り、現在、会社に在籍する人への訪問を行う就活生や求職者もいます。

OBやOG訪問を会社側でコントロールするのは難しいため、説明会やイベント、セミナーの中で、就活生や求職者が現職の社員に質問できる場を設けるのは有効です。

(執筆 株式会社SoLabo)

生23-4626,法人開拓戦略室

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